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横浜物語-34
2021/5/1 blog3
横浜物語-34【紅薔薇(山手)】 横浜物語(悪魔のロマンス)-最終回 一月たった午後、友紀はナオミの家を尋ねた。 遺骨の脇に優一と純子と司朗の写真が置かれ、白いユリの花がその周りを囲み、ピアソラの音楽 ...
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横浜物語-33
2021/5/1 blog3
横浜物語-33【昇仙峡】 横浜物語(悪魔のロマンス)-33 次の日、病床の上で純司はまんじりともせずに天井を見つめていた。 (お前そんなにまでして母さんのところに行きたかったのか。) 「純子が呼んだの ...
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横浜物語-32
2021/2/8 blog3
横浜物語-32【雲の隙間から差し込む光・・・阿蘇】 横浜物語(悪魔のロマンス)-32 やがて会食が終わり、3人は混み合う中華街を抜けて大通りに出ようとした。 歩いていた純司が突然立ち止まった。 背後を ...
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横浜物語-31
2021/2/8 blog3
横浜物語-31【横浜中華街の一室】 横浜物語(悪魔のロマンス)-31 収監が間近に迫った夕方、三人は中華街の老舗に行った。 「料理は前もって頼んでおきました。当分こんな食事は出来ないでしょうから、おい ...
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横浜物語-30
2021/2/1 blog3
横浜物語-30【大桟橋に停泊する客船 横浜市中区】 横浜物語(悪魔のロマンス)-30 優一がJに案内された場所は、馬車道の最上階にある小さな部屋だった。 部屋に入ると、なんとナオミが居た。 「何故小母 ...
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横浜物語-29
2021/1/22 blog3
横浜物語-29【蕾】 横浜物語(悪魔のロマンス)-29 その夜、優一はJを自宅に招いた。 「見せたいものがある。」 そういって優一は、何枚かの写真を持ってきた。 「この写真誰か分かる?」 「いや。」 ...
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横浜物語-28
2021/1/22 blog3
横浜物語-28【東京湾フェリー】 横浜物語(悪魔のロマンス)-28 法廷を出た後、優一が、 「なんで突然あんなこと言ったの。」 とJに聞いた。 Jはしばらく黙っていたが、 「言い方が癇に触った。」 と ...
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横浜物語-27
2022/6/30 blog3
横浜物語-27【花・花・花】 横浜物語(悪魔のロマンス)-27 ナオミと優一の公判は分離され、同じ相続税の脱税事件でありながら、被告人深田ナオミ、つまり脱税の行為者をナオミとして審理する裁判は自認案件 ...
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横浜物語-26
2021/1/17 blog3
横浜物語-26【夏の瑞々しさ(長野県白馬村)】 横浜物語(悪魔のロマンス)-26 「あの人に不義理したな。」 法廷を出た後、Jが言った。 「背に腹は代えられない。」 「裏切るのは良い。ちゃんと計算して ...
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横浜物語-25
2021/1/7 blog3
横浜物語-25【横浜地方裁判所】 横浜物語(悪魔のロマンス)-25 まもなくナオミと優一は、国税局から検察庁に告発された。 告発時点で、二人とも全て自供していたことから、逮捕されることはなく、在宅での ...
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横浜物語-24
2021/1/7 blog3
横浜物語-24【襖絵(京都圓徳院)】 横浜物語(悪魔のロマンス)-24 3か月経った。 その間、ナオミは担当の林田査察官に事実をありのまま供述した。 「ミラノ旅行社にちゃんと訳を話してお願いすれば税金 ...
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横浜物語-23
2021/1/2 blog3
横浜物語-23【称名寺(横浜市金沢区)】 横浜物語(悪魔のロマンス)-23 「優、お前次第だとさ。先生、どんな方法があるか教えてくれ。」 「最悪の事態になって罪を免れ得ないとしても、それを出来るだけ軽 ...
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横浜物語-22
2021/1/2 blog3
横浜物語-22【称名寺の門(横浜市金沢区)】 横浜物語(悪魔のロマンス)-22 夜半、山下町のマンションに戻った優一は憔悴しきっていた。 否認は通したものの、国税局の取調室で繰り返し厳しい追及を受けた ...
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横浜物語-21
2020/12/27 blog3
横浜物語-21【観音崎(横須賀市)】 横浜物語(悪魔のロマンス)-21 その日の早朝、Jに連絡が入った。 「見慣れない背広が20人ほど山下町を歩います。」 「どこの組か見極めろ。」 「分りました。変な ...
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横浜物語-20
2020/12/27 blog3
横浜物語-20【紅茶でひと時を】 横浜物語(悪魔のロマンス)-20 「そうですか。ちなみに同業他社の収益状況等を参考にして評価するという方法があると聞きましたが。」 「おっしゃるとおり、類似業種比準方 ...
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横浜物語-19
2020/12/20 blog3
横浜物語-19【夏の八幡平】 横浜物語(悪魔のロマンス)-19 深田調査官が手掛けた相続税の事案は、国税局査察部の察知するところとなり、その後すみやかに内偵調査を進めた査察が着手の是非について検討して ...
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横浜物語-18
2020/12/19 blog3
横浜物語-18【綾目】 横浜物語(悪魔のロマンス)-18 それからの純子は、馬車道のホステスや事務員として働いた。 歳月が過ぎ、病に倒れた。腫瘍の転移が進み余命幾ばくも無い状況になった。 ありったけの ...
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横浜物語-17
2020/12/19 blog3
横浜物語-17【あやめ】 横浜物語(悪魔のロマンス)-17 落胆して帰宅した夜、妻から告げられた。 「子供が出来たみたい。」 「本当か。」 「間違いないと思います。明日婦人科に行ってきます。」 「分か ...